
お風呂・トイレ・キッチンの油汚れ落とし用など、さまざまな種類の洗剤を用意して、掃除のたびに使い分けている方も多いのではないでしょうか。
場所に合わせた洗剤を使うのも良いですが、安価で手に入りさまざまな場所の掃除に活用できる「セスキ炭酸ソーダ」があれば、場所ごとに洗剤を用意する手間が省けます。
この記事でわかること
- セスキ炭酸ソーダとは
- 重曹との違いについて
- セスキ炭酸ソーダで落としやすい汚れ、落としにくい汚れ
- セスキ炭酸ソーダの使い方
目次
1)セスキ炭酸ソーダとは
2)重曹との違いについて
3)セスキ炭酸ソーダで落としやすい汚れ、落としにくい汚れ
4)セスキ炭酸ソーダの使い方
4-1)スプレーボトルに入れて掃除・消臭に
4-2)つけ置きで汚れ落としに
4-3)洗濯槽の掃除に
4-4)洗濯用洗剤として
5)セスキ炭酸ソーダでも落ちない汚れがあるときは
動画でも解説!セスキ炭酸ソーダの使い方や重曹の違い
1)セスキ炭酸ソーダとは
セスキ炭酸ソーダは、「セスキ炭酸ナトリウム」とも呼ばれる無機化合物で、住まいのさまざまな場所の掃除や洗濯に使える万能アイテムです。
家庭用洗剤や入浴剤などに配合されていることも多く、界面活性剤を使用した有機物入りの市販の洗剤に比べて、環境や人体に優しいことから、近年注目を集めているエコ洗剤です。
さらさらとした結晶状で水に溶けやすく、洗剤として使うと高い洗浄力があります。しかも、適度なアルカリ濃度なので、直接手で触っても手荒れの危険が少ないという優れものです。また、幼児やペットがいる家庭でも安心して使えて、常温で長期保存が可能という便利な特徴もあります。
セスキ炭酸ソーダという名前を聞きなれない人もいるかもしれませんが、最近ではスーパーやドラッグストア、100円ショップなど身近な場所で販売されています。
2)重曹との違いについて
エコ洗剤といえば、セスキ炭酸ソーダよりも重曹の方が一般的で、近年メディアで取り上げられる機会が多いのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
重曹もセスキ炭酸ソーダと同じアルカリ性の無機化合物で、たんぱく質や皮脂汚れの掃除に高い効果があることなど、多くの共通点があります。
しかし、セスキ炭酸ソーダには、重曹とは違う以下のような特徴があります。
- 重曹よりアルカリ濃度が高く洗浄力が強い
- サラサラとした結晶状で長期保存に向いている
- 水に溶けやすく洗濯にも使える
- 研磨効果はない
これらの特長を踏まえた上で、重曹とセスキ炭酸ソーダを使い分けるのがおすすめです。例えば、頑固な油汚れの掃除や衣類の洗濯にはセスキ炭酸ソーダを、鍋の焦げ付きや水垢の掃除などクレンザーが必要な場合には重曹を、といった具合です。
3)セスキ炭酸ソーダで落としやすい汚れ、落としにくい汚れ
セスキ炭酸ソーダはさまざまな場所の汚れに使えるとても便利なエコ洗剤ですが、すべての汚れに効果があるわけではありません。セスキ炭酸ソーダの使用で落としやすい汚れ、落としにくい汚れを以下で詳しく説明するので、掃除をする際の参考にしてください!
3-1)落としやすい汚れ
- キッチンの油汚れ
- 皮脂や垢などが付いた衣類の洗濯
- 血液
- ドアノブやスイッチなどに付いた手垢
セスキ炭酸ソーダが得意とするのは、油やたんぱく質をある程度分解することです。また、油やたんぱく質が嫌な臭いを放っている場合に使用すると、消臭作用もあります。

よって、キッチンのコンロまわりや換気扇などに付着した油汚れや、衣類の襟元や袖口についた皮脂汚れ、下着についてしまった経血、住まいのさまざまな場所に付いた手垢などに使用すると高い効果が期待できます。
生活している上で発生する身近な汚れの掃除に使える機会が多そうですね。
3-2)落としにくい汚れ
- 機械油や口紅などの重度の油汚れ
- 激しい泥汚れ
- 衣類のシミ
- 革製品、白木の床やタンス・畳・カーペットなどについた汚れ
あまりにひどい油汚れや泥汚れ、衣類にこぼした醤油やソースなどのシミは、セスキ炭酸ソーダでは落とせません。こうした本格的な汚れは、市販の界面活性剤入りの洗剤を使用してください。
また、革製品や木材、畳、カーペットなど掃除に水を使えないような素材には、基本的にセスキ炭酸ソーダは使えません。シミになったり変色してしまったりする可能性があります。
鍋などに使われているアルミ素材もセスキ炭酸ソーダを使用すると黒ずんでしまう可能性があるので使用は避けましょう。なお、ステンレス素材への使用は問題ありません。
4)セスキ炭酸ソーダの使い方
セスキ炭酸ソーダはスプレーボトルに入れて掃除の際に使ったり、衣類や小物のつけ置き用の洗剤にしたりするなど、さまざまな形で使えます。以下で効果的な使い方について詳しく説明します。
4-1)スプレーボトルに入れて掃除・消臭に
もっとも汎用性の高いセスキ炭酸ソーダの使い方は、水溶液をスプレーボトルに入れて置いておくことです。水溶液の作り方は、水500mlに対しセスキ炭酸ソーダを小さじ1杯を混ぜるだけ。スプレーボトルに入れれば、気軽に使える洗剤の出来上がりです。
汚れが気になる箇所にスプレーし、雑巾や布巾で汚れを拭き取ったり、スポンジで汚れをこすります。セスキ炭酸ソーダスプレーは、以下の様な用途で使うのがおすすめです。
キッチンの油汚れの掃除
コンロまわりや換気扇、グリルなどは調理時に発生する油煙や食材の飛び散りなどで油汚れがつきやすい場所です。
セスキ炭酸ソーダをまんべんなくスプレーし、数分ほど放置したあと、布巾や雑巾などで汚れを拭きとれば、ベタベタな油汚れも簡単に落とせるはずです。
汚れの程度がひどい場合は、セスキ炭酸ソーダの濃度を濃くしたり、スプレーしてからの放置時間を長くすると汚れが落ちやすくなります。
壁紙や電気のスイッチ、ドアノブなどの掃除
住まいの壁紙や電気のスイッチ、ドアノブは知らない間に手垢で汚れているものです。ひどい場合は黒ずんでしまうこともあります。
セスキ炭酸ソーダを気になる汚れの上からスプレーし、雑巾で拭けば手垢による汚れは見違えるほどきれいになるはずです。
しかし、壁紙は湿らせすぎると痛みの原因になってしまうので、汚れがひどくても放置は厳禁。スプレーしたらすぐにふき取るようにしましょう。
また、壁紙の素材によっては変色させてしまうこともあるので、取扱説明書で確認するか、目立たないところにセスキ炭酸ソーダを少しだけスプレーし、様子を見てから使用してください。
浴室やトイレの掃除
セスキ炭酸ソーダは皮脂汚れに強いので、入浴時に出る垢やトイレの便座についた皮脂汚れに対して効果てきめんです。また、抗菌作用もあるので、こまめに掃除をすれば浴室やトイレに発生しやすい赤カビや黒カビの予防効果も期待できます。

使い方は、浴槽や便器、床、壁などにセスキ炭酸ソーダスプレーをし、スポンジで優しくこすったり雑巾でふきとったりするだけ。毎日のお風呂・トイレ掃除に使えば汚れが溜まることもないでしょう。
ただし、お風呂にこびりつきやすい水垢や便器に付着しやすい尿汚れはアルカリ性なので、同じアルカリ性のセスキ炭酸ソーダをスプレーしてもほとんど効果はありません。水垢や尿石を落としたい場合は、酸性のクエン酸などを使って掃除をしましょう。

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消臭剤として
ソファやクッションなどの臭いが気になるけど洗えない……といったものにセスキ炭酸ソーダをスプレーしてみてください。酸性の嫌な臭いを中和させる働きがあるので、臭いを和らげることができます。
ただし、ソファやクッションは直接肌が触れるものなので、スプレーしたあとは乾いた布でふき取るようにしてください。
また、洗濯物が溜まった洗濯かごの一時的な消臭や、生ゴミの溜まったゴミ箱内の消臭にもおすすめです。
4-2)つけ置きで汚れ落としに

キッチンの五徳・換気扇の部品・お弁当箱・ステンレス製のカラトリーなど小さいものの汚れが気になる場合は、セスキ炭酸ソーダにつけ置きするのがおすすめです。
洗面器やバケツなどに3リットルほどのぬるま湯をため、セスキ炭酸ソーダを大さじ1杯入れて混ぜたものに、汚れが気になるものを10分ほどつけておきましょう。
そのあとスポンジで汚れをこすれば、そんなに力を入れなくても簡単に落とせるはずです。もし、汚れがひどい場合はつけ置く時間を長くすれば汚れが落ちやすくなります。
ステンレス製品の場合、使い込んでできてしまった曇りを取るのにも効果があるため、つけ置きでピカピカの新品のように戻ることもあります。
4-3)洗濯槽の掃除に

洗濯槽は定期的に掃除をしないと雑菌が繁殖したりカビが生えてしまったりします。ひどいときにはせっかく洗った洗濯物にカビがついてしまうことも。
その洗濯槽の掃除にもセスキ炭酸ソーダが使えます。
使い方は、市販の洗濯槽用の酵素系クリーナーと同じで、洗濯槽の中にお湯を溜めてセスキ炭酸ソーダを投入して洗濯機を回し、浮いてきたゴミを除去するという方法になります。

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4-4)洗濯用洗剤として

セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすく、血液や皮脂汚れ、食品カスなどのたんぱく質汚れを落とすのにある程度の効果があるので、洗濯洗剤としても使えます。また、合成洗剤よりも肌への刺激が少なく、泡が立たないためすすぎも1回で済むというメリットもあります。
使い方は、洗濯用洗剤を使う場合と同じで、洗濯機に規定量のセスキ炭酸ソーダ(水30リットルに対してセスキ炭酸ソーダ大さじ1~2杯)を入れて、洗濯機を回すだけです。
このとき、セスキ炭酸ソーダを入れすぎてしまうと、洗濯物に成分が残ってベタベタになってしまうこともあるので、規定量を守るようにしてください。
5)セスキ炭酸ソーダでも落ちない汚れがあるときは
セスキ炭酸ソーダは、ある程度の汚れ落としには効果がありますが、重度の汚れや水垢など、苦手な汚れもあります。使っても落ちない汚れには、市販の界面活性剤入りの洗剤やクエン酸などで掃除をしてみましょう。
もし、それでもどうしても落ちない汚れの場合は、プロのハウスクリーニングのプロにクリーニングしてもらいましょう。プロの道具と技術なら、素人の掃除では取れなかった汚れもすっきりきれいに落ちるはずです。
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