羽生市の株式会社リバイブのブログ
2024年7月13日
暑さのみならず、色々な流行り病が横行しております。落ち着かない日々、皆様、くれぐれもご自愛くださいますよう、お願い申し上げます。代表の細渕です。
さて、徳島県立近代美術館が1999年に6720万円で購入した作品に、贋作の疑いがあるとのことです。疑いが生じたのは、フランスの画家であった、ジャン・メッツァンジェの作品「自転車乗り」とのこと。メッツァンジェは初期キュビスムの代表的画家で、「自転車乗り」はそのメッツァンジェが1911年から翌年にかけて描いたとされる油彩画だそうです。県立近代美術館が、1999年1月に大阪の画商から6720万円で購入したのですから、四半世紀、本物であると信じられていたということになります。ところが、つい最近、この作品がドイツの天才贋作師と呼ばれるヴォルフガング・ベルトラッキによる贋作だとの記事がネット上で見つかったことから、真贋に疑いが生じたとのこと。これから真贋を見極める作業に入るそうです。
そもそも、贋作師の定義とは何でしょうか。贋作を作成する人物は贋作家と呼ばれ、 贋作が判明したりすれば販売した側は回収・返金を求められたり、刑事的処罰(日本においては著作権法違反)の対象になったりすることもあるそうです。 贋作者は裁判などでは「模写をしただけ」などの主張をする事が多く、単純な模写と専門技術を使った贋作との差が裁判の際には問題となることも多々あるそうです。
では、考古遺物の場合ですが、模型(レプリカ)と贋作(フェイク)に本質的な違いはないとのことです。 学術研究目的のために造られた模型、さもなくば土産品として造られたものを、「ホンモノ」と称して売りさばけば、それは立派な「贋作」であるではありますが、天才贋作師ともなると、立憲はかなり難しいらしいのです。
そして、気になるのが、贋作と模写の違いです。贋作が人を騙すことを前提として作られるのに対し、模写は自分の技術を上げるため、もしくは原作をリスペクトする気持ちを表すために作られる点が大きな違いです。オランダのレンブラントという偉大な画家は、お弟子さんがたくさんいて、自分の作品をどんどん弟子に模写させていたので、いまも、レンブラントの真作を見極めるチームを国家をあげて進めているそうですが、中々、その作業も難航していると、だいぶ前に聞いたことがあります。
美術の世界は難しいです。遺品整理をお願いされると、往々にして、ご家族様が購入してご実家に飾ってあった絵画を査定して欲しいというご依頼があります。そんな時は専門家にご相談されることをお勧めしております。ただ、診断の結果、廃棄物になる場合の方が多いのです。いままでに、食器棚に入っていただけの器が、13代柿右衛門で、50万円ほどになり、ご遺族が喜ばれたこともありますので、私はいつも慎重になりまして、お品物によりましては丁寧に扱って損はありませんし、何より、お客様の笑顔が見られるのが、最高なので気をつけております。『真贋を見極める力があれば』と、切に願う日々です。
それでは皆様、これからもトップクライムを宜しくお願い申し上げます。
店長:細渕 信行
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