入間郡三芳町の有限会社 実幸「Zikko」のブログ
2020年3月21日
皆さんこんにちは!
本多です。
今回はWAXのお話です。
画像は別の部屋ですが、塗布施工する前後の画像です。
同じ日の同じ物件なので、陽の入り方は一緒です。
下の写真には艶がある様に見えますよね。
(奥に見える部屋が最初の写真の部屋です)
電球の光りも反射しています。
このWAXの目的は「保護・艶出し」です。
まず保護がされると、床材の長持ちにつながるとともに、ちょっとした汚れも直ぐに落ちます。
艶が出るのは、この作業の副産物なのです。
一説にはワックスはギリシャ時代に考えられたものだそうで、パルテノン神殿等に代表される建物の多くが大理石で作られていました。
その大理石が石材としては柔らかく加工しやすいものの、当時の人は木のサンダルのような履物を履いていたため、床の摩耗が激しかったそうです。
最初は豚の脂を塗ってみたところ、とても臭くなってしまいその後に代案が出されました。
当時は木製だった舟を磨くのにヤシの実を使って磨いていたそうですが、この方法こそが樹脂ワックスの最初と言われています。
ロウの塊を作って、ゴシゴシこすり付ける作業なんてしていた様ですよ。
木の舟を海の塩水から守る樹脂は、その後建物にも用いられて現在に至る訳です。
ワックスと言えば「クルマのワックス」を思い出す方も多いと思いますが、実は床用にも「固形」や「半練り」という物もありました。
非常に作業性が低いため、現在では「水性半樹脂ワックス(正式な分類の名称)」が主流になっています。
ほんの10年くらい前には「高濃度樹脂ワックス」なんてのがありまして、これがまた「ハチミツか?」というようなものでした。
この作業を任せられた時は「イジメか?」と思うほどでした(笑)
自然由来のワックスですが、いまの時代ではケミカル成分も含まれており、耐久性やメンテナンスが容易になりました。
剥離作業に代表される洗浄方法は洗剤と共に進化して来ましたが、ワックスも同様に進化をして来ました。
ケミカルと言っても、有害な成分は含まれていません。
有名なのは「リンレイ」という日本のメーカー名ですが、リン(よく「汚れを落とすが有害」の代名詞とされます)を全く使わないから、リンレイ(ゼロ)なんだそうです。
明治になって急激に近代化した日本には、西洋建築物のメンテナンスのノウハウはありませんでしたので、その技術は主にアメリカ等の技法が用いらてきました。
日本でお掃除するのは神社仏閣やお城くらいで、普通の家の掃除は簡単なものだったはずです。
高度経済成長期にビルディング(あえて古い言い方)が林立し、ビルメンテナンス業界も成長したそうです。
かつての時代は会社の社員が社屋を掃除していましたが、仕事の効率化や近代化のため、掃除というものは専門の者が行うようになりました。
また、長屋もアパートやマンション化が進み、住人による掃除から業者に委託するように変化しました。
ハウスクリーニングもまた、一部の富裕層の利用だけでなく、最近は本当に一般化して来ました。
40年前のワックスは本当に塗るだけで、剥離作業なんて考えていない時代でした。
普通の定期清掃で床を洗浄後に水性ワックス(そう呼ばれていた)を2枚塗り重ね、その後でポリッシャーに「シダブラシ」と取り付け、それで艶を出していたものです。
当然ながらやがてワックスは変色して、はがすこともままならない状況に洗剤が進化をしました。
現在のワックスはそのことも踏まえて作ってありますので、作業性も良く速乾性と謳っていなくても比較的早く乾くようになりました。
ニッポンのメーカーも欧米に負けていませんよ。
実際に作業する私達も、同様に進化や進歩をして行けたら良いなと思います。
創業昭和47年! 安全・安心・誠実に、お掃除させて頂きます! 厚生労働省・国家検定「清掃作業監督者」取得済み。
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