さいたま市西区のアンテナ屋さん.comのブログ
2025年11月20日
地デジアンテナ工事は「外に立てるもの」というイメージを持つ方が多いと思います。しかし近年、**戸建て住宅の新しい選択肢として「屋根裏(屋根裏収納・小屋裏)にアンテナを設置する工法」**が急速に人気を伸ばしています。
「外観をスッキリさせたい」「風でアンテナが倒れないようにしたい」
こうしたお客様からのご相談も増え、当店(アンテナ屋さん.com)でも屋根裏設置のご依頼は年々増加しています。
この記事では、現場で数多くの施工を行ってきた工事担当者の視点から、
• 屋根裏設置のメリット・デメリット
• 設置できる家・できない家の違い
• 実際の工事手順
• トラブル例と対策
• 費用相場
• プロがおすすめするケース/おすすめしないケース
を、できるだけ専門用語を使わずに分かりやすく解説していきます。
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■ そもそも「屋根裏設置」とは?どんな工事?
屋根裏設置とは、地デジアンテナ(UHFアンテナ)を 外壁や屋根の上ではなく、屋根裏の空間に取り付ける工法 のことです。
屋根裏には柱(垂木・母屋・棟木)があり、その木材に専用金具でアンテナを固定します。
アンテナは一般的に、平面アンテナ(デザインアンテナ)か、小型のUHFアンテナを使用します。
アンテナ工事の中では比較的新しい工法ですが、
• 新築住宅の断熱性能が上がった
• 屋根裏のスペースが広くなった
• 外観を気にする施主が増えた
といった背景から、対応できるお宅が増えています。
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■ 屋根裏設置のメリット
### ① アンテナが外から見えない(外観が美しくなる)
外観にこだわる新築住宅にとって、アンテナの“見た目問題”は大きなポイントです。
屋根裏に入れてしまえば 完全に外から見えないため、建築デザインを損ないません。
外壁が白・黒などモダンな住宅で特に人気が高いです。
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### ② 雨・風の影響を受けず、耐久性が高い
屋根裏は外気の影響を受けにくいため、
• 台風の強風
• 大雨
• 落雷
• 紫外線
これらの外的ダメージからアンテナを守ることができます。
実際、外壁設置と比べると 経年劣化しにくく、倒壊リスクもゼロ。
長く安定した受信を求める方に向いています。
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### ③ 錆びない・汚れないのでメンテナンス不要
金属部品が少ない平面アンテナは元々サビに強いのですが、屋根裏設置なら風雨に晒されないため、ほぼメンテナンスフリーです。
築10年を超えても「新品のようだ」と言われることも多いです。
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### ④ 工事が比較的短時間で終わりやすい
屋根裏は既に屋内スペースのため、足場の確保などが不要。
現場によって違いますが、目安として
• 外壁設置:約60〜90分
• 屋根裏設置:約30〜60分
と、短時間で完了する傾向があります。
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■ 屋根裏設置のデメリット
メリットが多い一方、屋根裏設置には 制約や注意点も存在します。
ここを理解しないと、工事後に「映らない」という問題が発生します。
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### ① 電波が入りにくい家では設置不可
屋根裏を通すと、以下のものが電波を弱めます。
• 屋根材(スレート・瓦・ガルバリウム)
• 断熱材(特に発泡系)
• 金属板(遮熱シート含む)
特に 金属屋根や金属系外壁のお宅は電波が減衰しやすく、設置できないケースが多いです。
プロは必ず屋根裏で測定し、「十分な電波があるか」を確認してから設置します。
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### ② 温度が上昇しやすいので機器選定が重要
夏の屋根裏は50〜60℃まで上がることがあり、
アンテナ本体は問題ありませんが、ブースター電源部は高温に弱いため基本的に屋根裏には置きません。
配線計画を誤ると故障しやすくなるため、施工経験が必要です。
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### ③ 将来のメンテナンス時に作業しづらい場合がある
屋根裏は狭く、人によっては出入りが難しい場合もあります。
将来アンテナ交換が必要になった際、外設置より作業が大変になることがあります。
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■ 屋根裏設置ができる家・できない家
プロの判断基準を分かりやすくまとめると以下の通りです。
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◎ 屋根裏設置が“できる”可能性が高い家
• 木造2階建て(特に新築)
• 断熱材がグラスウール
• スレート屋根 or 瓦屋根
• 屋根裏スペースが広い
• 電波塔に近い/良好な地域
※関東では、さいたま市・川越市・千葉県北西部・神奈川県東部などが特に良好。
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× 設置が難しい家
• ガルバリウムなど金属屋根
• 金属系サイディングの家
• 断熱材にアルミ系遮熱材を使用している
• 電波が弱い地域(ビル影・山影)
• 屋根裏が極端に狭い家
こうした家でも「測定してみたらギリギリOK」というケースはあります。
現場調査なしでは判断できない部分です。
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■ 屋根裏設置の工事手順(プロの作業フロー)
当店の標準的な流れは次の通りです。
1. 屋根裏に入れるか確認
2. 電波測定(チャンネルごとにレベル・MER・BERを計測)
3. 最も電波が安定する位置を特定
4. 柱に専用金具でアンテナを固定
5. 角度・方向を微調整し最適化
6. 分配器・ブースターとの接続
7. 全テレビ端子でレベル確認
8. 最終チェック後、お客様へ報告
特に②③の工程は外設置よりも重要です。
木材や断熱材による減衰が大きいため、数十センチ動かすだけで映りが変わることもあります。
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■ 屋根裏設置でよくある質問・トラブル例
Q1:台風の日でも電波は大丈夫?
屋根裏は風雨の影響を受けません。
外設置よりも安定性は高いです。
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Q2:引っ越し直後でテレビが映らない。屋根裏にしても大丈夫?
電波さえ良ければ問題ありません。
ただし配線の位置によっては追加工事が必要です。
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Q3:将来、テレビの受信レベルが下がることはある?
周辺環境(高層建物の建築など)で電波状況が変わる可能性はありますが、
頻度は低く、外設置と同等です。
■ プロがおすすめするケース・しないケース
◎ おすすめするケース
• 新築戸建て
• 外観を絶対に崩したくない
• 風の強い地域(沿岸部など)
• 長期的な耐久性を重視する
• メンテナンスの手間を減らしたい
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× 屋根裏をおすすめしないケース
• 金属屋根・金属外壁の家
• 電波が弱い地域
• 屋根裏の断熱材が厚く、電波が通りにくい
• 屋根裏空間が極端に狭い
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■ まとめ:屋根裏設置は“条件が合えば”ベストな工事方法
屋根裏アンテナ設置は、外観を守りつつ安定した受信ができる非常に優れた方法です。
ただし 住宅の構造・電波環境によっては設置できないこともあるため、必ず事前の電波測定が必要になります。
弊社では現場での測定をもとに
「屋根裏で本当に映るのか?」
「外壁・屋根上のほうが良いのか?」
をプロが明確に判断します。
屋根裏設置に興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
店長:熊谷 学
お客様あの声をかたちに。どこにも負けない施が工品ま質まだをの約束わいたします。
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