町田市のおたすけマンのブログ
2025年3月30日
「自分にとっての鰻とは」
—職人仕事に通じる本質
鰻と聞くと、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?
私は、鰻を食べると体の底からエネルギーが湧いてくるような感覚になります。
仕事で疲れたときや、ここ一番の勝負前には、無性に食べたくなるのが鰻です。
そんな鰻ですが、
どこで食べるかによって味わいも満足度も大きく変わります。
最近、町田駅近くの鰻屋さんに行ったときのこと。
ここでは、注文が入ってから鰻をさばき、
丁寧に焼き上げるというスタイルを貫いていました。
待ち時間はそれなりにありますが、
その間に香ばしいタレの香りが店内に広がり、
期待感がどんどん高まっていきます。
そして、ようやく目の前に運ばれてきた鰻は、外はパリッと香ばしく、中はふわふわで絶妙な仕上がり。
職人が一つひとつの工程を大切にしているからこそ、このクオリティが実現できるのだと感動しました。
手順を省けばクオリティは落ちる
一方で、先日訪れた三島の鰻屋さんでは、
全く異なる体験をしました。
食べログでも上位にランクインしている有名店だったので期待していたのですが、
注文してからたった5分で鰻が提供されたのです。
驚きました。
「早い」というのは飲食店にとってはメリットかもしれませんが、鰻のような手間のかかる料理で、このスピードは正直なところ不安になります。
実際に食べてみると、確かに見た目は立派ですが、味は町田の店に比べると明らかに劣っていました。
作り置きされていたためか、皮の香ばしさがなく、身も少しパサついている。
決して安くない価格だっただけに、残念な気持ちになりました。
この経験から改めて思ったのは、
「手順を省けばクオリティは確実に落ちる」
ということです。
これは、私たちが取り組んでいる仕事にもそのまま当てはまります。
職人仕事は工程を大切にすべき
私が関わっている清掃業や洗濯機クリーニングの仕事でも、
「早く終わればいい」
という考え方では、本当に満足してもらえる仕上がりにはなりません。
例えば、洗濯機の分解クリーニングでは、適切な手順を踏まずに短時間で終わらせようとすると、内部の汚れが完全に落ちきらなかったり、場合によっては機械を故障させてしまうこともあります。
しかし、お客様の中には
「短時間で終わるならその方がいい」
と思う方もいますし、
「なぜ時間がかかるのか?」
と疑問に感じる人もいるでしょう。
そこで重要になるのが、
「しっかりと説明をすること」です。
職人としてのこだわりを持ちつつ、それをお客様に伝えることを怠ってはいけません。
ただ黙々と作業するのではなく、
「なぜこの手順が必要なのか」
「どうして時間がかかるのか」
を説明し、納得してもらうことで、信頼関係が築けます。
町田の鰻屋さんのように、
「注文が入ってからさばくので時間はかかるが、その分最高の味を提供する」
という姿勢を見せることが大切です。
「時間をかけること」の価値を伝える
職人仕事というのは、ただ技術があるだけでは成り立ちません。
その価値を伝え、理解してもらうこともまた重要なスキルです。
お客様は、ただのサービスを求めているのではなく、「納得感のある価値」を求めています。
もし、三島の鰻屋さんが
「うちは作り置きなので、すぐに提供できます」
と事前に伝えてくれていたら、私も違う心構えで食べていたかもしれません。
逆に、
「町田の店のように時間をかけて焼き上げている」
と思っていたからこそ、ギャップを感じたのです。
私たちの仕事でも、
「時間をかけること」
に価値がある場面は多々あります。
その価値をしっかりと伝え、お客様に理解してもらうことが、長期的な信頼につながるのではないでしょうか。
町田の鰻屋さんのように、手間を惜しまず、誠実に仕事をすること。
そして、それをしっかりと伝えること。
私は、そんな姿勢を大切にしていきたいと思います。
店長:下田 開
日常生活の困ったをオタスケするお店です!
<関東>
東京都
神奈川県