横浜市青葉区の和文化きもの愛衣(めい)の会 松丸明子のブログ

2024年の成人式・卒業式を振り返って

2024年7月20日

着付けの繁忙期はまさに成人式と卒業式、そして秋の七五三の時期となります。
今は閑散期の真っ只中でこの記事を書いています。
昨年は浴衣の着付け依頼も数件あったのですが、今年はサッパリです。着る人が減った?のか、でも着付けの方はいっぱいいらっしゃるのでその方たちのところへと行かれているのかもしれませんね。

今年の成人式での感想です。
まず着物が、ママ振り(お母様が成人式の時に着た着物)が多かった。ということですね。これは昨年もその前もそのような感じでした。
私たち着付師に直接ご依頼くださるのですから、やはりそういう方が多くなるのは当然と思います。
レンタルの振袖の方は、そのレンタル会社の一斉着付けとしてホテル等を貸し切って着付けが行われていますね。
また新しくご購入された方は、その呉服屋さんで無料の着付けサービスもついてきたりしています。

ということで、私たちのところにいらしていただく方は、ママ振りのかたが多いというわけです。
でもお母様が20年以上前にお召しになられた振袖が、いま現在も全く古さを感じられずに、素敵なお着物として輝いているのです。
振袖はお着物の中でも安い方ではありません。ですので、買うとなったら一大決心ですね。お子様のために買ったとしても、着てもらえるのは数回あるかどうか?
そんな状況でもご両親等がお子様のためにと用意してくれたものが、世代を超えて活かされています。
素敵ですね。着物の良さがわかる時でもあるのです。
お着付けする私もまたほっこりと嬉しい気持ちをいただいています。まさに『蘇活継承』です。

もちろん、振袖の活用は成人式だけでなく前撮りも含めて、お友達の結婚式その他で大いに活用して欲しいですね。
結婚式で、お着物姿、特にお友達の振袖姿が多いと、本当に華やかになります。それはひとえにお友達のご結婚を『おめでとう」と心から祝福してあげるお気持ちの現れとなります。それが着物の持つおもてなしの心なのです。
是非是非、機会があれば何回もお召しになってください。
そして、その着物はまた大事に、カビやシミなど残さないように手入れして、次のお子様へと繋いでいって欲しいですね。

卒業式に関しまして
小学校の卒業式は、成人式と一緒で時間との勝負です。
しかももっとタイトで学校の登校時間に合わせて8時までに終了です。

今年は、依頼を受けたお客様のお着付け終了後、近くの小学校へお直しで行ってまいりました。(ボランティア)
卒業式会場への入場までいくらも時間がありません。
担任の先生が、着崩れのひどそうな子をあらかじめ集めていただいたので、考えてる暇もなくお直しにかかりました。
それは一体どうしてこんなになるの?という状況の子ばかり。
中には、無料のレンタルで、簡単に着れるようになっているということで、お母さんが着せていたお子様たち。その簡単に着れる、というのが、逆にうまく着付けられないという矛盾を含んだものでした。
あることのサービスでついてきたものとも聞きましたが、有難迷惑なことでもあるのかな?それならそれで、着付けの指導もちょっとでもやっておけば、というのが感想でした。

それから、上記もそうですけれど、最近YouTubeを見て、「袴だったら自分で着付けできるわ!」ということで簡単に袴の着付けができる、と思っている方が多いことです。
着付けがある程度できる方であれば、理解可能かと思いますけれど、全く素人の方にとっては難しいことです。

その例として今一つ、今年の経験をお話しいたします。
卒業式を2日後に控えたお母様からの着付けのご依頼が入りました。
時すでに当日は他の方達の着付けで埋まっていましたのでお断りいたしました。
ご依頼は、混むのを見越して早めのご依頼が普通です。
なのになぜ、今?とお尋ねしてみました。
そしたら、「YouTubeで散々みてきて、自分でやれると自信もついてきてたはずでした」
「でも、今日袴が届いて着せてみようとしたら、着せられないことがわかったのです」
卒業式は明後日に迫っています。今から着付けを頼もうとしても、着付師は私も含め、まず空きが無いだろうということも予測がつきます。
だからと言って、ここまで事情を聞いてしまったら、放ってもおけす(たまたまお住まいが近くでもありました)
「明日(卒業式の前日)でしたら、午後から空いていますので、ポイントをお教えしますよ!」ということで、翌日いらっしゃいました。
YouTubeを見てもできない、ということはこのケースでもはっきりしましたね。

でも、一通り着付けをして見せていく中で特に押さえておかなければいけない袴の着付けのポイントについて、お伝えしました。

翌日、卒業式の後、無事に着付けることができたこと、着崩れもしなかったとのことを写真を添えて感謝の報告をいただきました。

この方は、YouTubeを見ていただけではできなかったけれど、何度も見ていたことで、短時間での着付けのポイントも理解できたのかもしれません。

そういう方々が年に1〜2名はいらっしゃいます。
空いている時はご依頼お受けいたしますけれど、空いてない時だと、申し訳ないですけれど、他を探していただくか、諦めていただくか?
そうならないためにも、早めのご依頼相談が必要ですね。


2024年の成人式・卒業式を振り返っての画像12024年の成人式・卒業式を振り返っての画像2

店舗情報

店長の写真

店長:松丸明子

着物をお着付けした後、皆様のお顔が笑顔に変わる時、その笑顔に会いたくてお着付けさせていただいています。

所在地

〒2250011
神奈川県横浜市青葉区あざみ野3-32-83

営業時間

基本 8:00~17:00 必要に応じて、早朝のご依頼もお受けします。

定休日

定休日は特にありません。

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資格・許認可

<古物商許可> 神奈川県 公安委員会 第451910009564号