板橋区のまちのペンキ屋さんのブログ
2025年8月24日
天井を塗るとき、職人は誰もが少し背筋を伸ばします。理由は簡単で、ごまかしが一切きかない場所だからです。
天井は光の入射によってでムラが浮き出やすく、ローラーの跡もすぐに目立ちます。さらに見上げれば全面が視界に入るため、仕上げの粗さが誤魔化せません。だからこそ、天井を塗れるかどうかで、その職人の腕前がはっきり分かれてしまいます。
下地処理の徹底が第一歩
新規塗装なら、石膏ボードの継ぎ目やビス穴をパテで埋め、平滑にする工程が欠かせません。ここを雑にすると、仕上げで必ず影が出ます。天井は照明の光を真っ先に受ける場所。ちょっとした凹凸が、夜になると線のように浮かび上がります。
腕と首と気力の勝負
天井塗装は体力的にもきつい仕事です。顔と首を上げっぱなしでローラーを転がす。ペンキが垂れてきて、目に入ることもある。壁面のように腰を落ち着けて塗ることができない分、集中力と体力の両方が試されます。だから、天井塗装の得意な職人は、現場でも一目置かれる存在なんです。
仕上がりの美しさは「無表情」
壁のようにアクセントカラーを入れることは少なく、天井塗装の仕上がりは「いかに存在感を消せるか」が勝負です。ムラも凹凸もなく、ただ真っすぐに伸びた塗膜。主張せず、空間を静かに支える。天井塗装は言わば「無表情の美学」なのです。
天井を塗るということ
新築でもリフォームでも、天井を新しく塗ると空間全体がぐっと締まります。お客様が「部屋が明るくなった」と驚かれるのは、天井が持つ印象の大きさを物語っています。壁や床に比べて注目されにくい場所ですが、実は空間の完成度を左右する最重要ポイントの一つです。
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天井塗装は、職人にとって腕の見せ場であり、逃げ場のない勝負どころ。だから私たちはいつも「この天井を任された」という誇りと緊張感を持ってローラーを握ります。
店長:石毛啓二朗
【下地作りが綺麗の秘訣】美しさだけでなく、耐久性も自信有り☆小さな塗装店ならではの細やかな配慮をお届けします。
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