いわき市の総合サービス eプランのブログ
2026年5月6日
俺は旅するお掃除マン。
呼ばれれば日本全国どこへでも飛んでいき、掃除を通じて各地の人と出会い、ご当地グルメを楽しむ──それが生きがいだ。
そう、人よんでさすらいの掃除師。
窓・サッシクリーニング。
正直に言おう。
このジャンル、うちは強い。かなり強い。
依頼が来た時点で「はい勝ち」くらいの気持ちでいる。
実際、終わったあとに喜んでもらえる確率はかなり高い。
だからこそ思う。どうせやるなら、ちゃんと笑顔にさせたい。
これ、綺麗事じゃない。本音だ。
ただし、このサービスには“ひとつだけ地雷”がある。
サッシのパッキンに入り込んだカビ。
あれは取れない。
いや正確に言うと、取ろうと思えば取れる。
ただし、パッキンが死ぬ。
世の中のコマーシャルは言う。
「根こそぎ除去!」だの「驚きの白さ!」だの。
やってみろって話だ。
パッキン、ボロボロになるから。
だから俺は必ず言う。
しつこいくらい言う。
「ここは取れません。それでも大丈夫ですか?」
ほとんどの人は納得する。
知らなくても説明すれば理解してくれる。
そしてこうなる。
「全然大丈夫です!」
よし、契約成立。
ここはもう約束だ。文句なしのやつ。
それでもだ。
やっぱり取れないと悔しい。
お客様は笑顔で「綺麗になった、ありがとう」と言ってくれる。
でも心のどこかで思う。
本当はそこじゃないよな、気になってるの。
そんなモヤモヤを抱えつつ、今日も現場へ。
午前の現場。
例のごとくパッキンの説明。
事前に言った。
現場でも言った。
もう一回言った。
ここまで言えば大丈夫だろう。
むしろ俺の方がしつこくて嫌われるレベル。
作業は順調。
気持ちよく終わる。
そして案の定、パッキンは取れない。
わかってた。でもやっぱり悔しい。
帰り際、つい出る。
「すみません」
いや違う、そこじゃない。
謝るとこじゃないのに口が勝手に謝る。
職業病ってやつだ。
午後の現場へ移動。少し遠い。急ぐ。
またサッシ。
またパッキン説明。
もはやルーティン。
ところが今回は違った。
「うわぁ!めちゃくちゃ綺麗!」
満面の笑み。
テンション爆上がり。
一瞬、自分が美容外科医なんじゃないかと思うレベルの喜び方。
さらに心遣いまでいただく。
帰り道には口コミ投稿。
内容はもちろんベタ褒め。
これだよ、これ。
この瞬間のためにやってる。
心ぽっかぽかで帰宅。
この仕事、やめられん。
翌日。
またサッシ。
また感謝。
また心遣い。
心は完全に常夏。
いい流れのまま帰ろうとした、その時。
スマホに通知。
昨日の午前のお客様からの口コミ。
開く。
☆3
清掃の限界を感じた。一部汚れが取れていない。
いや、パッキンな。
あれだけ言ったよね?
当日も言ったよね?
むしろ説明長すぎたよね?
ラーメン屋で「うちのラーメン、まずいですよ。それでもいいですか?」と言われたとする。
「それでもいいから、腹が減ってるし早く出してくれ」と頼んで、実際に出てきたラーメンがまずかったら……
そこで「まずいじゃねえか」と怒る人はいるだろうか。
いや、いないはずだ。
もっとも、そんなラーメン屋自体、まず存在しないけど。
なのにこれは成立する。
しかも☆3。
満点でも最低でもない、じわじわ効くやつ。
さっきまで常夏だった心が一気に極寒。
温度差エグい。
大人なら言うんだろう。
貴重なご意見ありがとうございます、今後のサービス向上に努めます。
いや無理。
今はまだ無理。
約束って何だ。
口での合意はそんなに弱いのか。
紙に書いてハンコ押さないとダメか。
次から契約書でも作るか。
でもそれも違う気がする。
ミスをしたなら仕方がない。
壊してしまったのなら、まずはきちんと謝る。
そのうえでの評価であれば受け入れるし、今後のさらなる技術向上につなげていくこともできる。
でも今回は違う。
了承済みの限界だ。
ここは対応できない。
それも事前に説明していたのに……そこまで評価に含められてしまう。やるせない気持ちだ。
当然、店の評価も下がる。
何も知らない人がこれを見たら、どう思うだろう。
果たして、注文しようという気になるだろうか。
さすがにメンタルにくる。
口コミは、評価する側が忌憚のない意見を自由に書き込める仕組みだ。
もちろん、その内容に対してとやかく言える立場にないことも理解している。
また、利用者にとっては「今後依頼するかどうか」「この店やサービスはどうなのか」を判断するための材料でもある。
そんなことは分かっている。分かってはいるのだが――
読む側には、そこに至る経緯までは伝わらない。
一方的な意見が真実として映ってしまう。
こんなにも、お金をもらう側は弱い立場なのだろうか。
まあいい。
冷えた心はどうするか。
また明日、現場に行くしかない。
誰かの「ありがとう」で
また温めてもらうしかない。
たぶん俺は明日も同じ説明をして
同じように悩んで、同じように喜ぶ。
そしてまたどこかで凍る。
でもやめられない。
この仕事、たまらん。
店長:佐藤 和浩
「石屋」と「掃除屋」と「大工」3人の職人が集まって作った『まちの便利屋』各サービスに専門家在籍!安心しておまかせください
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