草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年12月10日
先日、千葉・佐原のオーベルジュ・ド・マノワール吉庭様にて、お食い初めのメニュー撮影を行った。静かに整えられた空間に、儀式のための器と料理がひっそりと佇む。その姿にレンズを向けると、料理というより“時間”を撮っているような感覚がふっと訪れる。
お食い初めは、赤子の健やかな成長を願うための節目。料理は華美に語らず、むしろ静けさの中で存在感を放つ。撮影では、光の角度を何度も確かめながら、その静謐さを損なわないよう心を配った。余計な演出を排し、器の余白や影の柔らかさが、料理そのものの誠実さを浮かび上がらせてくれる。
吉庭ならではの落ち着いた空気が、画の奥行きをそっと後押しする。料理を前にすると、伝統行事の深さを料理が静かに語りかけてくるようで、その声に耳を澄ませながらシャッターを切った。
節目の食卓を撮るという行為は、祝福の文化に触れることでもある。今回の撮影は、その尊い一瞬に立ち会わせていただいた時間でもあった。
店長:平野慎一
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