草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年10月27日
西麻布のうなぎ店「いちのや」で、¥14,000のコース「源内」を撮影させてもらった。先付け、前菜、揚げ物、白焼、煮物、うな重、そしてデザート。七つがそろった卓上には、急がずに整えられた時間がそのまま置かれていた。
白焼のすべすべした光、煮物の柔らかな色艶、揚げ物の衣がつくるやさしい陰り。その静かな関係性の真ん中に、うな重が控えめな存在感で座っている。炭火の黒は深く落ち着いていて、レンズ越しでも温度が感じられるようだった。構えた瞬間に、余計なことをしなくていい画になる。そういう料理だった。
デザートまで写し終えて思ったのは、よくできたコースは、順番よりも「並んだ瞬間のまとまり」の方が印象に残るということ。皿と皿のあいだにある沈黙や湿りまで含めて、しっかり整っていた。炭の匂いも余熱も、静かに画に乗る。そんな現場での撮影だった。
店長:平野慎一
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