草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年8月24日
和牛焼肉食べ放題 武田にて、メニュー撮影を行った。カメラを構えると、まず目に飛び込んでくるのは一枚のタン。その切り方に、他店ではあまり見られない工夫が凝らされていた。
長めにカットされた厚切りタン。そこに包丁を格子状に入れることで、まるで細工を施した宝石のような立体感が生まれる。シャッターを切るたびに光が格子の隙間に落ち、陰影が美しく浮かび上がる。料理はただ撮るだけでは絵にならないが、このタンはまるで「撮られるため」に存在しているかのように、画面の中で堂々と映えていた。
しかし、この仕立ては見た目だけの演出ではない。調理人によれば、格子状の切り込みによって火の通りが均一になり、厚みがありながらも外は香ばしく、中は驚くほど柔らかに仕上がるという。撮影の合間、実際に焼かれる様子を目にしたが、熱を受けるごとに肉の表情が変わっていく。その瞬間もまた、写真に収めずにはいられなかった。
今回の撮影を通じて感じたのは、武田の「進化する焼肉」への姿勢だ。単に美味しいだけでなく、食べる前から「目で楽しませる」工夫が随所にある。それはメニュー写真に映し出され、やがて来店する客の期待感を高める。料理をどう見せるかを考え抜いた一皿には、店の哲学が宿っていた。
カメラを通して出会った厚切りタン。その存在感は、写真以上に実物の迫力を放っていた。撮影を終えた今も、もう一度ファインダーを覗きたくなる――そんな一皿である。
店長:平野慎一
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