草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年4月6日
新潟グランドホテルの中国料理「慶楽」。その厨房から運ばれてきたのは、「豚肉とチンゲン菜のジンジャー餡湯麺」。穏やかな光をまとった一杯が、静かに目の前に据えられる。
器の中には、淡い醤油色のスープがたたえられ、その上に豚肉とチンゲン菜が慎ましく寄り添う。無駄な装飾はない。研ぎ澄まされた美しさが、そこにあった。
撮影において、まず意識したのは料理が持つ整然とした佇まい。ライティングは人工光を用い、過度な光沢を排しながらも、素材の持つ質感を丁寧に浮かび上がらせる。スープの表面に余計な反射を生まないよう、光の角度を繊細に調整し、チンゲン菜の鮮やかな緑が沈まぬようバランスを整えた。
麺は持ち上げず、碗の中に留めたまま構図を組み立てる。スープの穏やかな表情を損なわぬよう、アングルを慎重に見極め、余計な要素を削ぎ落としながら撮影を進めた。料理が語る物語を、そのまま写し取ること。それが今回のテーマだった。
シャッターを切るごとに、レンズ越しに映し出されるのは、この一杯が持つ凛とした気配。その魅力が正しく伝わる一枚になったことを願うばかりだ。
店長:平野慎一
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