草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年12月7日
千葉・佐原のオーベルジュ・ド・マノワール吉庭を訪れた日は、空気にほんのり秋の甘さが混じる夕暮れだった。フレンチのコース料理を撮影するために足を運んだのだが、館に近づくほどに、庭からやわらかな光がそっと迎えてくれた。
名物の庭園は、夜になるとひときわ表情が豊かになる。ライトアップに照らされた紅葉は、やさしい赤がふんわりと重なり、まるで柔らかく燃えるように揺れている。静けさの中に広がるその光景は、見る人の心をやさしく包み込む。シャッターを切りながら、光のぬくもりがこちらにまで伝わってくる気がした。
撮影したフレンチのコースにも、季節の息遣いがしっとりと宿っていた。ひと皿ごとに漂う温度が、窓越しの庭の色づきとそっと寄り添う。レンズを向けるたび、料理と庭が同じリズムで静かに呼吸しているようで、その調和が写真の中にもやわらかく滲む。
吉庭の秋の夜は、歩くほどに心が静まり、味わうほどに季節が深まる。いまだけの優しい灯りに染まる庭園とともに、穏やかなひとときを楽しみに訪れてみてほしい。
店長:平野慎一
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