草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年2月3日
緑園都市の名店「レストランR」にて、リーフレットに掲載されるコース料理の撮影を行った。テーマは肉料理。単なる食事ではなく、一皿に込められた美学と哲学を写真で表現することが求められた。
「レストランR」は、厳選された食材と洗練された技術によって、シンプルながらも深い味わいを生み出すことに長けた店だ。その料理は、技巧に溺れることなく、素材の持つ本質的な力を最大限に引き出す。今回撮影したコースもまた、その理念を見事に体現していた。
メインの肉料理は、極めて丁寧な火入れによって仕上げられた一皿。無駄を削ぎ落とした佇まいの中に、料理人の研ぎ澄まされた感性が宿る。表面に刻まれた焼き目は、力強さと繊細さを併せ持ち、肉の内側にはしっとりとした柔らかさが保たれている。そこに添えられた野菜の色彩が、皿全体の調和を生み出し、視覚的にも完成された作品となっていた。
撮影では、光の使い方に最大限の注意を払った。ストロボを巧みに操り、肉の質感、焼き色、立体感を際立たせることで、一皿の存在感を際限なく引き上げる。構図は静謐さを重視し、料理が持つ気品を損なわぬよう細心の配慮を施した。料理が語りかける「美しさ」をそのまま伝えるために、余計な演出は排し、純粋な魅力のみを切り取ることに徹した。
撮影後、シェフと交わした言葉の中で印象に残ったのは、「究極の料理とは、最小限の手数で最大限の美味を引き出すこと」という言葉だった。素材を尊び、その本質を見極めること。火入れひとつにしても、計算し尽くされた技術の結晶であること。それらすべてが、今回の撮影を通じて如実に感じられた。
この肉料理の写真がリーフレットに掲載されることで、「レストランR」の真髄がより多くの人々に伝わることを願う。ここには、料理を超えた芸術がある。一皿に込められた静謐な情熱を、ぜひ実際に味わってみてほしい。
店長:平野慎一
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