草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年5月3日
竹ノ塚駅東口を出て、静かな商店街を少し歩くと、ふわりと香ばしい香りが鼻をくすぐる。「焼売酒場 つつみや」。名物の焼売はもちろんだが、いま密かに注目されているのが、この「こぼれ麻婆丼」だ。
丼という器の常識を、いい意味で裏切ってくれる。山のように盛られた白飯。その上に、豆腐がごろりと入った麻婆餡が豪快にかけられ、重力に逆らえず、丼のフチからトロリと流れ落ちる。丼の外までも“熱々の領土”にしてしまうその様子に、ついシャッターを切りたくなる。まさに“映え”の王道。
豆板醤と甜麺醤のバランスが絶妙で、ただ辛いだけではない奥行きがある。ひき肉の旨味も濃く、思わずレンゲが止まらない。豆腐はふんわりと崩れ、米とともに口の中でとろける。
シズル感が命の料理だ。撮影時、こぼれ落ちる瞬間を捉えるため、何度も角度を変えた。ライティングはやや強めにし、麻婆餡の艶を立たせつつ、丼の迫力を主役に据えた。
こういう一杯に出会うと、カメラ越しにさえ“うまい”が伝わる。撮るほどに腹が鳴る。
この町の酒場で、また一つ、忘れられない丼に出会った。
店長:平野慎一
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