草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年7月17日
佐原の町並みに、静かに寄り添うように佇むレストラン「吉庭」。
その空間にて、季節の移ろいと共鳴するコース料理「煌〜kirameki〜コース」の撮影を行った。
最初に登場するのは、和の八寸。小さな器にそっと盛られた前菜は、どれも主張しすぎず、されどひとつとして無駄がない。控えめでありながら、芯のある構成に、料理人の感性が滲む。
次に洋の前菜へと移り、舌を整えるようにスープ、自家製のパンが続く。手をかけすぎない潔さが、かえって印象深い。
中央には、千葉県産の伊勢海老が据えられる。艶やかな身が皿の上に静かに置かれ、素材の瑞々しさがそのまま写し取られている。
そして牛フィレ肉。過度な装飾はない。柔らかな赤身に寄り添う季節の野菜が、まるで庭先の草木のように自然に溶け合っていた。
甘味とともに珈琲または紅茶が供され、すべてが静かに完結する。9600円(税別)という価格の中に、この地ならではの清らかな空気感と、料理長・江副大二郎氏の澄んだ想いが込められている。
コース内容は、季節によりそっと姿を変えるという。
光と影、間と余白、そのすべてが料理の一部なのだと感じた撮影だった。
佐原の風土と呼吸を合わせるような、凛とした時間がそこにあった。
店長:平野慎一
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