草加市のラ・クレアシオンのブログ
2025年10月29日
焼肉ホルモンたけ田で、メニュー撮影をしてきた。今回の被写体は肉寿司。声高ではないのに、目に入った瞬間にこちらの呼吸がひと拍止まる。赤身が静かに湿度をまとい、光に溶けるように艶をつくる。切れ目の走り方が素直で、筋がうまく整っている。撮る前から「これはきっと映る」と確信できる赤身だった。
寿司は、時間が経つほど整ってくる食べものではない。炊き立てほどほぐれるし、冷めれば沈黙する。艶も香りも、留められる時間は短い。だから撮影は急がないといけないが、急いてもいけない。温度が落ち着くまで待ちながら、艶が落ちる前に収める──その間合いを測ることが、メニュー撮影の難しさであり、楽しさでもある。
レンズ越しの肉寿司は、派手さこそないが、見れば見るほど語彙が増えるタイプだった。噛んだ瞬間に立ち上がる赤身の香りや、米が解けていく予感まで、静かに画面に積もっていく。誇張せずとも伝わるものは、たしかに存在する。たけ田の肉寿司は、それをきれいに教えてくれた一貫だった。
店長:平野慎一
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