エアコン購入時の注意点③

2021年3月29日

エアコンや給湯器は繁忙期を避けて設置することをおすすめいたします。
エアコンの繁忙期は5月中旬から8月中旬、給湯器の繁忙期は11月中旬から2月中旬くらいでしょうか。


●エアコンの能力について

一般的にエアコンを選ぶ際の基準とされているのが冷房時の畳数ですが、同じ畳数のお部屋でも地域、建物の構造、断熱性能、窓の面積、日照条件、階数、天井高、階段の有無、キッチンの有無等の様々な要件により室内の体感温度が異なります。

エアコンが一番必要とされる真夏ですと、戸建やアパートの屋根が有る部屋と無い部屋、マンションの最上階の部屋と1階の部屋とでは同じ畳数でも室温が大きく異なります。

それに加え、階段や換気扇が有ったり窓やドアが多ければそれらを利用する度に冷やした空気が逃げてしまいます。
窓の数や断熱性能は真冬の暖房時にも大きく影響します。

お部屋の中に冷房や暖房の妨げになる要件が2つ3つ有る場合は、エアコンの対応畳数を増やして購入されることをおすすめいたします。

これは私がとあるメーカーのメンテナンスサービスの下請をやっていたときのお話です。
賃貸物件の管理会社からの設置して1年未満の6畳用のエアコンで冷房が効かない部屋が有るという修理依頼でした。

現地で室内を確認しますと床は6畳のフローリングで天井高が3.5m以上有り、収納の上がロフトになっていました。
おまけにドアが無いのでキッチンと洗面所と玄関が廊下で繋がっていました。

室内機からの冷風が弱かったため、室外機を確認しに行くと、二段置きで下段に設置されており、前面が完全にブロック塀で隠れてその間隔が10cmも有りませんでした。

他にも幾つか同じ条件の部屋が有りましたが、室外機が二段置きの下段に設置されている部屋は真夏の冷房が殆ど効かない状態でした。
隣地が駐車場で西陽がもろに当たるのも影響していたと思います。

ここまで悪条件が揃うと修理云々の前に部屋の条件と設置基準に見合うようにエアコンを設置し直さなければなりません。
室内機が高所設置で下段の室外機がブロック塀に覆われた二段置きとなれば、改善するのにそれなりの時間と費用と手間がかかることでしょう。

ここで、幾つか参考になるお話をさせていただきます。
一般的なルームエアコンは以下の3つの種類で構成されています。

1つ目　6畳用、8畳用
2つ目　10畳用、12畳用、100Vの14畳用
3つ目　200Vの14畳用とそれを超える機器

8畳用は6畳用をベースに製造されており、12畳用と100Vの14畳用は10畳用をベースに製造されており、200Vの14畳用を超える機器は14畳用をベースに製造されております。

よって、14畳用と言えども100Vと200Vの機器ではベースとなっている機器が異なるため、能力も大きく異なります。
14畳用をお選びになる際は、電圧切替やコンセント変換が生じて金額が上がったとしても200Vの機器にされることをおすすめいたします。
その際は事前にブレーカー側で電圧切替の可否の確認が必要です。

これはあくまでも個人的な見解ですが、6畳用、10畳用、200Vの14畳用を上手く組み合わせれば一般的な住宅の空調を効率良くカバーすることができて長持ちするのではないかと思っています。

一方、カタログでの能力の記載はそれぞれの畳数で冷房と暖房に分けて記載されています。
その暖房の能力を見ますと室外機のコンプレッサーの能力がわかります。

例えば、6畳用の暖房ですと2.2kw(0.4〜4.0)等と記載されています。
0.4〜4.0は最小能力が0.4kwで最大能力が4.0kwであることを意味します。

冷え症の方やお肌が敏感な方、赤ちゃんやお年寄りの方がお住まいで綿密な空調制御が必要な場合は、畳数が同じでも最小能力がより低く最大能力がより高い人感センサー付きの上位機器をお選びいただくことをおすすめいたします。

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