品川区の株式会社グラッドスタジオのブログ
2023年4月23日
建設会社への不信感から相談や依頼を受けることが多々あります。
私は、明らかな欠陥に対しては指摘をしますが、原因がどうしても特定できないこともあります。
時には、建設会社の手抜きや瑕疵によるものでなく、温熱環境や日当たりの環境などによって、建物が早期に僅かながら劣化してしまうこともあります。
建設会社に不満をもっているご相談様は、
今まで伝えたことが守られていなかった。
打合せしたものとは違うものが取りついていた。
というような経緯があり、建設会社の言っていることが信じられず、建設会社の瑕疵だと思い込んでいるケースもあります。
その思い込んでいることに相反し、私が、建設会社の瑕疵とは言い切れない。と意見をしても、はじめのうちは、なかなか受け入れていただけないこともあります。
そういった特定できないことが多いため、通常のインスペクターはトラブル案件を引き受けないのでしょう。
トラブル案件の相談にのっても新築検査をこなしているインスペクターからしたらメリットになることはあまりないからでしょうか。
だから、トラブル案件は引き受けませんとしているインスペクターもいます。
しかし、私は何とかしてあげたいと思う気持ちから、なるべくご意見をお聞きして、不満を解消できるようにお答えさせていただいています。
時には、相談者の気持ちとは反する見解をさせていただくこともあるかもしれません。
中には、それを不満に思われた方もいらっしゃいました。
私は、建設会社の肩を持って忖度しても何のメリットもありません。
私はある意味公平な立場で言わせていただき、言いたいことは言うようにしています。
先日もご依頼者様と意見交換をさせていただきました。
私は、欠陥を探すことを重視していますが、その反面、大した事象でなければ、安心して相談者に過ごしてもらいたいという気持ちが大きくあります。
インターネットで検索したら不安を煽るような記事や安全を見過ぎた見解もいくらでもあるでしょう。
私は、そうした記事がすべて間違っているというつもりはありません。
これはやばいですよ。これはダメでしょう。と言うインスペクターや建築士もいるでしょう。
ただ、良くない理由や根拠も示さず他人の仕事にケチを付け、不安を煽り立てた意見をすることは簡単です。
そんな無責任な意見はだれでもできます。
また、安全を見過ぎた意見を言っていれば建築士自身の立場を守れるという側面もあるでしょう。
建設会社に不満を抱き、欠陥だと思い込んでいるご相談者様に対して説明をして安心してもらうことの方が難しいです。
相談者様に対して、大丈夫です。と太鼓判を押すことの方がインスペクターにとってはリスクがあり難しいです。
なぜなら、物事には絶対はないので、絶対に大丈夫ですよ。と言い切れないこともあるのでインスペクターとして心苦しいところです。
万一があるかもしれないからでです。万が一何かがあったら発言したインスペクターの責任にもなり兼ねないからです。
相談者様に安心してもらうには、そういった狭間でご説明をさせていただいています。
私も、ご相談者様と意見交換していると、時には言葉が強くなってしまうこともありました。
相談者は欠陥だと思い込み、建設会社に不満があるため、相反することを説明して分ってもらうためには、少し熱くなってしまうこともありました。
しかしそれは、私として、そこまで心配しなくてもいいですよ。という気持ちが裏側にあります。
・物事の未来には万一もあるため100%大丈夫と言い切れない職業的立場。
ご相談者様は建設会社に対して不満で腹立たしく思っている状況で、
・相談者の気持ちに反した見解を説明する難しさ。
・そこまで大きな問題ではないとストレートに言えない配慮。
これらの状況や狭間でご説明させていただいています。
ただ、自分としては、無責任に不安だけを煽るようなインスペクターにはなりたくないと思っています。
むしろ、安心を与えられるようなインスペクターになりたいと思っています。
もちろん、問題となる欠陥があればできるかぎり理由や根拠をもって指摘できるようなインスペクターを目指しています。
店長:細谷 健一
【東京発・欠陥住宅撲滅に情熱を燃やす住宅診断】 診断実績1600件以上 【住宅設計の経験21年以上の一級建築士】
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