養生訓（１２）わが力をはかるべし。

2019年2月14日

久しぶりの養生訓からです。
今回は、「万の事、皆わが力をはかるべし。」
意味はどんな事をする場合にも、まず自分の力や能力の程度を考えて行いなさい。というような感じだと思います。

若い時は無限の可能性があるとかの幻想を抱いて色んな事にチャレンジして成功したり失敗したりして社会経験を積んでいくわけですが、歳を取ってくると、だいたい自分の得手不得手な事、できそうなこと、どんなに努力してもできなさそうな事というのが、薄々というか、明確に分かってきます。

しかもそれは好きとか嫌いとかとは、ほぼ関係ないんですね。好きな事なので努力を努力と思わずに一生懸命に長い年月をかけて取り組んだとしても、センスがないために一流にはなれないという事はよくある事です。私も若い頃から武道や武術が好きで色々とチャレンジしてきましたが、越えられない壁がありました。まぁセンスがなかったんですね。またセンスがあっても、体力や経済的な環境の問題で、好きな道に進めない事も多々あります。

その時は、悲しいことですが、これも仕方ありません。いやそれでもしつこく頑張っていれば、そのうち花が咲くこともあるでしょう。私の場合は勇気をもって諦めました。そうです諦めるのにも勇気が必要なんです。周囲の人は諦めた人に対して、その勇気をほめてあげるのが良いと思います。やはり人間は一人では生きていけません。誰かに認められて、必要とされて初めて生きる喜びがあると思いますので、本位であろうと、不本意であろうと自分の得意な事、できる事で社会に貢献することが、人間にとって必要なことなのではないでしょうか。

※今日は寒かったですねぇ。写真は学芸大学前近くの、稲荷神社の境内にいたセキレイです。寒いので羽を膨らませてまん丸くなっています。

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