コンクリートのひび割れ（クラック）対策や原因には何がある？

目次

1. 1）コンクリートのひび割れ（クラック）の原因
2. 　1-1）鉄筋のサビ
3. 　1-2）地盤沈下
4. 　1-3）経年劣化
5. 2）コンクリートのひび割れ（クラック）対策
6. 　2-1）鉄筋のサビ
7. 　2-2）地盤沈下
8. 　2-3）経年劣化
9. 3）ひび割れ（クラック）の料金相場
10. 4）コンクリートのひび割れ（クラック）補修はプロに依頼

ライター：Takaya
フリーランスのWebライター。1級小型船舶免許、型枠1級技能士の資格を保有。木のぬくもりが好きで、DIYが得意。すきま時間で家電の配送や電気工事にも携わっています。今までの経験や新しい情報を取り入れ、みなさんの暮らしに役立つ記事をお届けしたいと思います。

1）コンクリートのひび割れ（クラック）の原因

コンクリートのひび割れ（クラック）の原因は多種多様にあります。

コンクリートは収縮性がないため、圧縮力に強く、引張力（引っ張られる）に弱いものです。引張力がかかる原因はさまざまであるため、ひび割れ（クラック）が起きてしまうのです。

コンクリートのひび割れは、建築用語で「クラック」と呼びます。クラックは建物の基礎や外壁・内壁、駐車場などにおこる亀裂やひび割れを指します。また、クラックは英語で「割れ目」や「裂け目」という意味です。

ここからは、ひび割れ（クラック）の原因の中で、「鉄筋のサビ・地盤沈下・経年劣化」をそれぞれ解説します。

参考：建築用語集│東建コーポレーション株式会社

1-1）鉄筋のサビ

コンクリート内にある鉄筋は水分や空気に触れていないため、サビにくい状態にあります。これは、鉄筋を囲むコンクリートが強いアルカリ性に保たれているからです。アルカリ性の状態では鉄筋に薄い被膜ができ、サビを防いでくれます。

しかし、空気中の二酸化炭素がコンクリートの表面に接触すると、少しずつアルカリ性から中性に変化するので鉄筋の被膜が失われます。被膜を失った鉄筋にはサビが発生し、体積が増えるので、その膨張圧によりコンクリートにひびが生じるのです。

1-2）地盤沈下

地盤沈下は「不同沈下」とも呼ばれる原因です。土地の地盤が弱い場合などに起こり、建物自体の重さで傾くケースや地震、近くの大型車の走行振動などで建物が沈下するケースもあります（大きな地震はこの限りではありません）。

このとき、建物全体ではなく建物の一部分が沈下すると引張力がかかり、ひび割れ（クラック）を起こすのです。

1-3）経年劣化

経年劣化のひび割れ（クラック）は、字の通り長い年月の経過によるものです。経年劣化の原因は多くあります。ひとつあげると、コンクリート内には水分が含まれており、時間とともに水分が蒸発して乾燥すると、ひび割れ（クラック）が起きるのです。

以上のように、ひび割れ（クラック）の原因はさまざまです。そして、どのような原因でも、ひび割れの大きさによってはコンクリートの耐久性が低下します。

2）コンクリートのひび割れ（クラック）対策

コンクリートのひび割れ（クラック）には、ヘアークラック（割れ目幅0.3mm未満・深さ4mm未満）と呼ばれる小さなものと、構造クラック（割れ目幅0.3mm以上・深さ4mm以上）と呼ばれるものがあります。

ヘアークラックは、すぐに対策をする必要がないものやDIYで補修できるものがほとんどです。構造クラックは重大な影響を及ぼす可能性があるため、プロに依頼して対策する必要があります。

ここからは先ほどの原因について、それぞれの対策方法をご紹介します。

2-1）鉄筋のサビ

サビた鉄筋の表面のコンクリートを斫り（はつり＝ハンマー等で表面を削り取る）、なかの鉄筋を出します。サビが再発しないように丁寧にサビを落としましょう。

サビを落とした鉄筋にサビ止め塗料などを塗布します。コンクリートの表面をモルタルで補修して、水分や空気の侵入を防ぎます。

2-2）地盤沈下

沈下してひび割れ（クラック）を起こした場合は地盤とコンクリートのあいだに隙間ができていることがあります。

隙間ができてしまうとひび割れが増えるばかりでなく、耐久性も落ちて危険です。地盤沈下で隙間ができた祭は、大きな対策が必要です。

一例として、沈下したコンクリート土間などを補修する特殊工法、「テラテック工法」があります。これは硬質発砲ウレタンをコンクリートと沈下してできた隙間に注入する方法です。

注入することで硬質発砲ウレタンが膨張して隙間を埋めていき、コンクリート土間を水平に戻します。

2-3）経年劣化

経年劣化によるひび割れ（クラック）の対策は、一度プロに相談することです。なぜなら、経年劣化は長い年月によりコンクリートの耐久性が落ちている場合があるからです。

どのような建物も、10～15年で劣化が起きると言われています。年数が経った建物のひび割れ（クラック）には慎重に検討しましょう。

3）ひび割れ（クラック）の料金相場

コンクリートのひび割れ（クラック）の補修をプロの事業者に依頼した場合の料金相場は、ひび割れの小さいもので、およそ5,000円〜50,000円です。相場は状況（広さ・深さ・幅など）によって異なるため、事前に見積もりしてもらいましょう。

ひび割れ（クラック）のなかには単なる補修ではカバーできず、大きな工事を要することもあります。この場合は料金相場が大きく変わるため、早めにひび割れ（クラック）を見つけることが大切です。

見積もりは時間がかかるため、めんどうに感じる方がいます。しかし、事業者のなかにはまれに悪徳業者が現れることも。そのため、時間をかけても数社に見積もりを依頼することをおすすめします。

4）コンクリートのひび割れ（クラック）補修はプロに依頼

コンクリートのひび割れ（クラック）は放置すると対策できない状態になることがあります。また、ひび割れから建物に水分が侵入すると、木材の腐敗や電気系統の故障にもつながります。

ひび割れ（クラック）はDIYで対策できることもありますが、できればプロに依頼するのが得策です。

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