モルタルの外壁の特徴│メリットとデメリットや経年劣化に伴うメンテナンスも

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目次

1. 1）外壁に使用されるモルタルとは？
2. 2）モルタル外壁のメリット3つ
3. 3）モルタル外壁のデメリット3つ
4. 4）モルタル外壁のよくある劣化症状とメンテナンス方法
5. 5）モルタル外壁の劣化は放置せずに専門事業者に相談しよう！

1）外壁に使用されるモルタルとは？

モルタルとは砂とセメントと水を混ぜ合わせて作られたもので、住宅の外壁の下地にモルタルが使われているものをモルタル外壁と呼びます。

意匠性の高さ、また不燃性で火事の被害拡大を防ぐ効果もあったことから1960年代頃から1990年頃の間に建てられた家の多くに用いられました。

現在の外壁材の主流は素材の異なる窯業（ようぎょう）系サイディング材に変わっていますが、モルタルもまだ外壁材として一定の人気があります。

参考：コンクリートとは│一般社団法人セメント協会

2）モルタル外壁の3つのメリット

モルタル外壁の3つのメリットを紹介します。

高い意匠性と豊富なバリエーション

モルタルは固まるまではペースト状の素材ですので職人の腕によってさまざまな工夫を凝らすことが可能です。

色に関しても灰色などのイメージが強いですが、顔料を加えることによって色を変えることができます。

このように職人技と豊富なカラーバリエーションで独自性の高い外壁を作ることができるのがモルタルの大きなメリットです。

独特の質感を演出できる

モルタル外壁は大きく分けて「リシン、スタッコ、吹き付けタイル、左官仕上げ」という4種類の仕上げ方法があります。

それぞれに特徴がありますが、どれもモルタルならではの独特の質感を演出できることもメリットの一つです。

無機質ではなく味わい深い雰囲気の外壁を希望している方には今でもモルタルは良い選択肢になります。

飛来物などの衝撃に強い

モルタルが外壁に用いられる理由の一つには衝撃に強いということが挙げられます。

モルタル外壁は台風などで飛来物が衝突しても簡単に破損しない強度があり、家を守る壁としての役割をしっかり果たしてくれます。

また前述した耐火性に加え、塗装を施すことで耐水性が高くなることもメリットです。

3）モルタル外壁のデメリット3つ

メリットの多いモルタル外壁ですが、3つのデメリットもあります。

経年劣化などによってひび割れしやすい

ひび割れが発生しやすいことはモルタル外壁のデメリットの一つです。

経年劣化が原因のことも多いですが、つなぎ目のないモルタル外壁は揺れに弱く、地震などがひび割れの原因になることもあります。

表面に汚れが溜まりやすい

表面に汚れが溜まりやすいこともモルタル外壁のデメリットの一つです。

表面の仕上げに凹凸があることが多く、それが独特の質感を演出するメリットとなる反面、その凹凸部分に汚れが溜まりやすい傾向にあります。

外壁の汚れは家の美観に悪影響を及ぼしますので注意すべきデメリットと言えるでしょう。

モルタルそのものの防水性は低い

モルタルそのものの防水性が低いこともデメリットの一つです。

通常、モルタルは塗装によって防水性を高めますので、経年劣化などで塗料の機能が低下すると外壁内に雨水などが染み込み住宅に悪影響を与えてしまうことがあります。

4）モルタル外壁のよくある劣化症状とメンテナンス方法

モルタル外壁によく見られる劣化症状とそのメンテナンス（補修）方法を紹介します。

ひび割れ（クラック）は2種類あり深刻度が異なる

前述したようにつなぎ目のないモルタル外壁はひび割れを起こすことがあります。

ひび割れには大きく分けて2種類あり、1つはヘアークラックと呼ばれる微細なもの、もう1つは構造クラックと呼ばれる躯体に悪影響を及ぼす深刻な「ひび」です。

ヘアークラック

幅が0.3mm未満深さ4mm未満のひび割れを指します。へアークラックは再塗装するときには補修が必要ですが緊急性はありません。

構造クラック

0.3mm以上深さ4mm以上のひび割れを指します。構造クラックの場合は雨水などが内部に染み込んで腐食や鉄筋のサビの原因になるため、シーリング材をひび割れしている部分の内部まで入れるなどして早めに補修する必要があります。

コンクリートのひび割れ（クラック）を放置するリスクをこちらの記事でも更に詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてください。

コンクリートのひび割れ（クラック）を放置するとどうなる？原因と対処法

塗料劣化によるチョーキング

チョーキングとはその名の通り、チョークの粉のようなものがモルタル外壁表面に生じる劣化症状です。

手でモルタル外壁を触って確認することができますので、専門家でなくても症状の有無を簡単に確認することが可能です。

チョーキングの原因は塗料の機能低下ですが、防水性も失われてしまいますので再塗装などの対応が必要になります。

表面の「浮き・はがれ」

モルタル外壁は年数が経過すると塗膜が壁面から浮いてきたり剥がれたりすることがあります。

この場合も防水性が失われて悪影響があるため、できる限り早く補修が必要です。

雨水の跡がつく「雨だれ」

窓などに溜まった汚れが雨で流され、その雨水が通った部分の汚れが目立ってしまっているような症状を「雨だれ」と呼びます。

構造クラックやチョーキング、また「浮き・はがれ」とは異なり、モルタル外壁の耐久性に悪影響を与えることはありません。しかし美観を大きく損ねてしまうため対処するのが望ましいと言われています。

年季の入った雨だれは簡単に取り除くことはできませんので、高圧洗浄機や中性洗剤などを使って除去するようにしましょう。

コケや藻などの症状が出ている場合も同様に対処することで美観を回復させることが可能です。

参考：モルタル外壁のメンテナンス│日本住宅モルタル外壁協議会

5）モルタル外壁の劣化は放置せずに専門事業者に相談しよう！

今回はモルタル外壁についてお伝えしました。

劣化症状の程度は築年数や環境などによって異なりますが、一般的には新築から10年で最初のメンテナンスを行うのが適切なタイミングと言われています。

それ以降は症状や塗料の種類などに応じてタイミングは異なりますが、最も重要なことは「劣化症状を放置しない」ということです。

適切にメンテナンスを行えば家の寿命を伸ばすことができます。放置して深刻な事態になるのを避けるためにも、モルタル外壁に気になる部分が出たときにプロに相談しましょう。

専門知識と豊富なノウハウを持つプロに相談することで、適切なメンテナンス方法を知り、実際にメンテナンスも依頼することができます。

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ライター：KIKUCHI
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